ジョンストンズは、カシミアと高級ウールのエキスパートとして有名な、英国スコットランドの老舗ブランドです。

 日本では、「ジョンストンズ」というブランド名で親しまれていますが、正式な名称は"Johnstons of Elgin(ジョンストンズ オブ エルガン)"と言います。

 エルガンとは、スコットランドの北東に位置する地域の名称で、ジョンストンズは、1797年に、この地で創業しました。

 スコットランドといえば、ウイスキーが有名ですが、世界中の人の舌をうならせる上質なウイスキーを製造するのと同じ、水の非常にきれいな地域でジョンストンズの製品は生み出されています。

糸を染め上げる時の水にさえこだわり、上質な素材だけを探し求めることで、長年色あせることのない美しさをもつ製品を作りあげているのです。

日本では、カシミア製品が最も有名なジョンストンズですが、初期はウールを中心に製造をおこなっていました。

1840年代にはエステードツイードとして知られるデザインの創作、改良をへて、1970年代後半に、カシミアニット生産の心臓部と言われる、ボーダー地方のホーイックに新たな自社工場を設立。

 創業から200年以上も経営を続けているジョンストンズですが、創業からずっと"ジョンストンズ家"と"ハリソン家"が経営をおこなっているファミリー企業です。

 家族、社員、取引先、お客様とのつながりと、自社の伝統を大切にしつつ、常に未来を見つめるジョンストンズは"最高のもののみがすべて"という経営理念をかかげます。

"メイド・イン・スコットランド"にこだわり、"最高のもののみがすべて"という、素晴らしい経営理念に持つジョンストンズは、今でも、原毛の厳選から始まり、製品の完成にいたるまで、出荷までの実に30もの工程をすべて自社で行なっている、スコットランドで唯一"一貫生産"をおこなうブランドです。
 すべての製品を完璧なものにするために、製品の1点1点の仕上げは、熟練した職人による手作業でおこなわれています。

 その品質は世界のトップデザイナーにも認められ、英国王室からも愛されています。

 英国王室の御用達である証として、2013年に、チャールズ皇太子(プリンス・オブ・ウェールズ)のロイヤルワラントを取得。
 ジョンストンズの入り口には、チャールズ皇太子夫妻が、初孫ご誕生の際に、ジョンストンズをご訪問し、ご注文なされた時の写真が飾られているそうです。

 日本には1980年に上陸。その品質は日本でも認められ、上質なものを愛する多くの人をとりこにしています。

 "最高の品質"にこだわるジョンストンズは、創業から200年以上たった今でも、世界中で愛されています。

ジョンストンズと言えば、カシミアストールやマフラーなどの、カシミア製品が人気です。

カシミアときくと、「高級素材」なイメージが真っ先に頭にうかびますが、カシミアって一体どんなものなのでしょうか。

カシミアは、カシミアゴート(カシミアヤギ)の獣毛です。
それは、何となく知ってましたよね?では、どの部分の毛かは知っていますか?

答えは・・・"産毛"です。

カシミアゴートは、寒さと暑さの厳しい山岳地に生育しています。
1日の寒暖差も大きい過酷な自然の中で生きるカシミアゴートたちは、全身を太い毛でおおわれています。
さらに、その剛毛の下には産毛が生えていて、この2重の体温維持構造のおかげで厳しい自然を生き抜いているのです。

アパレル用に使用されているのは、まさにこの産毛です。

産毛だけをかり取る魔法のようなことはできないので、収穫した原毛から、まずはいらない部分である剛毛を選別し、取り除かなくてはいけません。

これは選毛とよばれる作業ですが、昔はすべて手作業でおこなわれていました。

この選毛作業は非常に手間暇がかかる作業なので、原毛の状態で購入し、自社で選毛をおこなっているジョンストンズは、19世紀の終わりに選毛用の機械を開発します。

今では機械選毛が一般的になっていますが、最初に機械での選毛を始めたのはジョンストンズなのですね。

このように、余分な剛毛を取り除き、産毛の部分だけを取り出すことによって、均一性のある肌触りも風合いもいいカシミア原料となるのです。

しかし、このカシミア製品の原料となる産毛は、カシミアゴート1頭から、マフラー1本分にあたる、わずか125グラムしか収穫されません。
カシミアコートを作ろうと思ったら、何と25〜30頭分もの産毛が必要なのだそうです!
カシミアの希少性が高く、高級なのも納得ですね。

さらにこのカシミア、世界的に減少傾向にあるそうで、ジョンストンズが年々価格を上げるのも、そこに大きな原因があるのだとか・・・。

最近は日本のファストファッションブランドでもカシミア製品が販売されていますが、カシミア市場では、ヨーロッパ顧客との取引関係が長いため、質のいいカシミアはほとんどヨーロッパに流れていってしまうのだそうです。

長年の取引関係をいかして質のいいカシミアを仕入れ、自社で選毛し、織り上げるからこそ、ジョンストンズのカシミア製品は格別なのでしょうね。

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